2007-01-01から1年間の記事一覧

午前中は正しく小春日和と呼ぶべき穏やかさなのに、午後になると雲が広がって寒々しい空になる。そんな天気がこの所続いていると思ったら、日本列島は半分真冬に足を突っこんでいたらしい。東北や上越では11月としては記録的な大雪になっているという。尾瀬…

音盤時代

今だにシューベルトの後期ピアノ・ソナタ浸りが続いている。最近買ったCDもこればかりだ。色んなピアニストの盤を集めているが、廃盤になったものも多くて、いきおい中古CDばかり買うことになる。アマゾンのマーケットプレイスやYahooオークションの中古…

ネット公売の鐵齋

久しぶりにYahooオークションで「鉄斎」を検索してみると、長野の飯山市から公売物件が2点出ている。公売オークションの走りの東京都の時にも山水図が出たけれど、鐵齋はあれ以来だろうか。2点のうち「拾得の図」というのは、他のオークションの「鉄斎」同…

リンゴ犬

デッキでリンゴをかじっていると、2回計8匹を生んで、すっかりおばさん体型になった母犬が足元で待っている。おばちゃん犬らしく食欲も旺盛。食べ残しを差し出すと、前歯で上手にかじる。あまり上手なのでいつもやってしまうが、犬にリンゴをやっても問題…

幼虫

古い大きな切り株を片付けていると、転がりでたものがある。丸々太ったカブトムシの幼虫だ。腐った切り株の腐土のなかに何匹も入っているよう。庭いじりをやっていてよく見る、そして時々は鉢植えの根を食い荒らして泣かされるコガネムシの幼虫の数倍はある…

味御飯

秋も深まると季節の実りで遊びたくなる、というわけでもないが、嫁さんが飼い犬の喧嘩の仲裁に入ってとばっちりを食らい、手にちょっとした傷を負ったので、この週末は男の手料理3連発とする。といっても自信のあるレパートリーは片手分くらいなので、そう…

青刈田

田園地帯を走っていて、今日、改めて気づいたことがある。田が青いのである。まるで早苗の頃の風景だ。もちろん稲刈りはとうに終わっている。我々の子どもの頃からの常識からすると、そこには切り株だけの寂しい田圃が広がっている季節だ。ところが見る田、…

菅 茶山・落木

○冬日雜詩十首 其の三 夜山 幽寂たり 読書の堂 寒うして衾裯を襲ねて霜有るを覺ゆ 枕を欹てて耿然として落木を聽く 半櫳の斜月 暁蒼蒼 「黄葉夕陽村舎詩」三巻から。タイトルは冬日雑詩だが、布団を重ねて初霜を知るというんだから、このごろか、もう少し遅…

入冬

中国語では春夏秋冬に入をつけて、季節の始まりを表現するようだが、日本で季節の起点に入を使うのは入梅くらいだろうか。昨日は一日、まだ紅葉も済んでないのに、木枯らしと呼びたいような冷たい風が吹いた。丘の上のキャンパスをうろうろしていたので、風…

仏像とほとけ様

BShiの「心の仏像100選」という番組を見ていて、仏像について考えた。番組ではタイトル通り、心の拠り所としての、いわば「ほとけ様」的視点から仏像を取り上げていたわけだが、奈良・京都の美術的に優れた仏像に接する時は、あまりにウェットな見方はたぶん…

耐病性バラ

サルビアと競うように健気に咲いてる秋のバラ。今年は病気に強いという触れ込みの2種類のバラを導入した。殺菌剤を使わないうちの庭では、筋金入りの耐病性が不可欠なのだ。結論から言うと、 ミストレス・クイックリー◎ ペガサス× どちらも強健と聞いたイン…

上昇スキー

山スキーメーリングリストで教えてもらった文字通りぶっ飛んでるスキーのYouTube映像。UPSKIというんだそうだ。DOWNSKIさえ覚束ないのに、こんなの、もし立ってられたとしても、岩に激突するか、崖から飛び出して即アウト。あこがれる気にもなれまへん。けど…

大立者

予測できない展開を見せて、ようやく一段落ついたらしい大連立騒動。昨日辺りからはその舞台裏の話も漏れ聞こえてくる。保守系新聞のボスが言い出しっぺで、おっちょこちょいの首相経験者が仲立ちした云々。聞いていて、大立者というあまり使われなくなった…

妻木晩田遺跡

大山登山の帰りに淀江町の日帰り温泉に寄ったら、すぐ近くに名前だけは聞いていた妻木晩田(むきばんだ)遺跡があったので立ち寄ってみた。 資料館をのぞいて驚いた。日本海を望む標高100mほどのU字型の細長い丘陵の上全体が弥生時代の後半約300年間の遺跡…

宝珠尾根のブナ

土曜日、下山に使った大山の宝珠尾根はすばらしいブナの宝庫で、特にコースの後半は行けども行けどもブナの純林が続いて、大山のブナ林は西日本一の評判を実感したことだった。ところで、中腹ですれ違った地元の人と覚しいおばちゃん、当方がカメラをぶら下…

大山

土曜は紅葉を求めて伯耆大山に登った。といっても、大山寺からの夏山登山道は人が列をなしているだろうから、マイナーな東の峰々を周回することにして、前夜、川床登山口に入る。ここは駐車場がなく、立ち木の間に数台分の空き地があるだけ。他に車はなく、…

秋のサルビア

庭の花の1年を締めくくるのは、今年もやはりサルビアたち。こぼれ種で鮮やかなスカーレットやピンクの花を咲かせる1年草のサルビア・コクシネアも、寂しくなった花壇にひとときの彩りを取り戻してくれる種類だが、やはり嬉しいのは、もう長く庭にいる宿根…

鏡花・栃ノ木峠

『 蕭殺たる此の秋の風は、宵は一際鋭かつた。藍縞の袷を着て、黒の兵子帶を締めて、羽織も無い、澤の少いが痩せた身體を、背後から絞つて、長くもない額髪を冷く拂つた。……其の餘波が、カラ/\と乾びた木の葉を捲きながら、旅籠屋の框へ吹き込んで、大な爐…

160億画素の高松塚壁画

「ダ・ヴィンチ・コード」ではイエスの子を身ごもったマグダラのマリアにされてしまったところの「最後の晩餐」のヨハネ。ここまでアップになると絵の具のひび割れまで見えるが、これはまだ序の口。なんと160億画素という超高精細画像をイタリアの画像処理会…

WiMAX

ITU、「WiMAX」を国際標準に(ITmedia) 次世代高速無線通信規格のWiMAX(ワイマックス)がいよいよ現実のものになってきたみたいだ。この秋には、総務省が国内での次世代高速無線通信事業の免許交付を、2社に対して行うらしい。この2つの枠を、WiMAX方式を…

山田寺

山田寺仏頭(レプリカ) 日曜は奈良盆地へ。飛鳥資料館で以前から気になっていた山田寺の特別展が開かれているというので、それと山田寺跡に加えて、山田寺出自の仏を訪ねる旅をプランニング、というほど大層なものではないが、失われた大寺をめぐる半日の古都…

栃の実・泉鏡花

別山の千振尾根で拾った栃の実をしばらく放っておいたら、すっかり枯れて、皺が寄り偏平になり、けれどチョコレート色のしっかりした堅果になって、掌のうえで可愛い。拾ったばかりの丸々黒々艶やかだった様子とはずいぶん違うが、それでも秋の賜物を感じさ…

脱力古書店

文学全集のロレンス・ダレルの巻を注文したら、届いたのはダレルの箱に入ったトーマス・マンの巻だった。あわててメールを送ったら、トーマス・マンの箱の中身を確認しますという返事。待っているとメールが届いた。トーマス・マンの箱の中身は「大地」だっ…

鉄斎美術館

久しぶりに清荒神に立ち寄る。鐵齋詣でも、最近、マンネリ気味。鉄斎美術館の蔵品を全部見尽くしたというわけはないはずだが、展示される作品が限られているのか、このところ新しい出会いはほとんどなくなったように思う。もちろん何度見ても傑作は傑作なの…

ファーブル昆虫記

BShiで昨夜から3夜連続でファーブル昆虫記をめぐる番組をやっている。昆虫記を翻訳している奥本大三郎が南仏にファーブルの故地を訪ね、昆虫写真家の海野和男がファーブルの観察を最新の映像技術で追いかける。特に糞虫好きの自分としては、昨日のミヤ…

林達夫・ローズマリー

『私のように庭を歴史的な植物蒐集の場所としている人間にとっては、庭はいわば日附ある風景である。…中でもラヴェンターとマヨナラ草とはその由緒深さから言っても風情から言っても私の偏愛の植物で、私の庭でもこの両者には断然優先の場所が与えられている…

中国山地ひと巡り

秋が深まると中国山地を当てもなくドライブしたくなる。中国山地といっても、中国道の北側の深い山々ではなく、南側に広がるよく浸食された準平原的な地域。点在する山里にはよく道が通じ、穏やかな山水の風景を楽しみつつ、のんびり車を走らせるのも楽しい…

海洋無酸素事変

BS1で再放送していた「石油 1億6千万年の旅」はかなり衝撃的な内容だった。石油は実は地球の過去の大異変の産物で、人類は石油を使うことで大異変の因子を再び急速に復活させているんだ、というのが大まかな筋。 その大異変とは「海洋無酸素事変(Oceani…

初冠雪

立山ライブカメラ 槍ヶ岳ライブカメラ 山はもう雪になってる。今年最初の本格的な雪だろう。2週間前はナナカマドの紅葉が盛りだった加賀白山も白くなったろうか。日本アルプスはもう気分的に遠いが、中部の中級山岳はまだ登り頃。日曜から戻ってくる秋晴れ…

カラーレーザー・プリンター

もう5年使っている家族用のインクジェットの調子がさすがによくないので、後継機を探していたら、カラーレーザーが思いの外安くなっているのに気づく。ちょっと前までカラーレーザーなんてオフィスでしかお目にかかれない高級機だったのに、十分家庭で使え…