2009-01-01から1年間の記事一覧

除夜雑想

1年が365日というのは地球の公転に基づくサイクルで、太陽系の他の星々をはじめとする大宇宙にとってはまったく知った話ではないだろう。そのサイクルのどこに始点・終点を設定するかについても、文化・時代によって異なっていたことは周知の事実で、極東の…

応挙の虎

遅い賀状作りで夜なべ。昨年は山の写真を使おうとして、安いレーザープリンターの色の出の悪さにがっくり来て、年に一度の久闊の叙を一部放棄してしまったのだが、今年はいいアテがあった。干支は賀状素材の最も便利なもので、干支がなければこの作業はより…

素白随筆

買ったまま読んでない本が、小さな本箱いっぱい溜まっている。最近めっきり読書量が落ちているのに、何かの折に心に留まった本はとりあえず買うという習慣は変わってないから、購・読のバランスはずっと不均衡で、その結果がこの積ん読状態である。といって…

根雪

よく積もってるなあ。今日の戸倉トンネル東口。以前はブルって眺めるだけの峠の雪景色だったのが、今ではワクワクしながらライブカメラを見てるんだから、雪山のマインドコントロールは強力だ。 見たところ、これはもう根雪といってよさそう。いきなり開幕し…

冬日印象

脊梁山地の北に大雪をもたらしている雪雲もここまでは届かず、低回する雲が遠く近くにわだかまるばかり。真冬の空はよく澄んでいても光と熱が不足していて、まるで宇宙と直接接しているような空虚さだ。夕方、雲端が暖色の光を宿して輝くのがわずかに目を引…

大寒波

シーズン初っぱなの寒波がいきなり第一級の勢力というのは、一体どんな冬になる予兆なんだろうか。といっても、気象というのは一本調子の単純なものではないから、豪雪の当たり年(山好きにとっては)を期待するのはまだ気が早かろう。竜頭蛇尾、ぬか喜びに…

寒波

ここ2・3年はクリスマスや年末まで待たなければならなかった最初の寒波の到来が、今年は少し早い。今週後半からしばらく、日本海側の予報には雪だるまが並んでいる。そろそろ氷ノ山もと久しぶりにのぞいた戸倉トンネルのライブカメラも、午前はまだ黒々と…

鈴鹿崩れ永源寺温泉

計画では千種街道を歩いて杉峠を越え、少し下ったところの御池鉱山跡にテントを張って、盛大に焚火をして遊ぶ予定だった。翌日は雨乞岳に登り、笹の稜線を奥ノ畑峠まで歩いて明るい奥ノ畑谷を下り千種街道に戻るつもりだった。加えて、気分次第でイブネ往復…

近つ飛鳥博物館

面白そうな企画展をやっていたので河南町の近つ飛鳥博物館に立ち寄ってみた。何をイメージしたのだか、角度によってはチェルノブイリの“石棺”を連想させる建物は、例の建築家の常で、入口も動線も分かりづらい。周辺の雑木林には、この辺りではほとんど散っ…

新聞斜陽

『 ――新聞界斜陽の原因は、ネット時代到来のせいでしょうか。 「まったくの後知恵ですが、草創期のヤフーやグーグルに米国の新聞社が記事を無料で与えたのが、経営的には致命的な失敗だったかもしれない。当時、ポスト紙の編集幹部として、私も新聞社のコン…

ヘレボ熱再発

秋が深まり植物が次々に末枯れて、庭が寂しくなってゆくのに反比例して、存在感を現わし始めるのが、ヘレボラスいわゆるクリスマスローズだ。庭で鉢で、古葉を残した株の中央からゆっくり新芽が上がり始めるのを見ると、忘れていたヘレボ熱がやおら復活する…

山家落葉

冷たい雨の一日が過ぎて、今日は山側の屋根も露地も落ち葉だらけ。陽に照り映えていたコナラの黄葉が半分方散って、見上げる裏山はずいぶん寂しくなってしまった。その形見がこの地面を覆い隠さんばかりの枯れ葉。 ほんの二日前、枝にあったときはあんなに明…

PC二題

ここ数日、デスクトップPCのFirefoxから「はてなダイアリー」にアクセスできない状態が続いている。自分のページはおろか、人様のダイアリーにもつながらないのだが、ダイアリー以外のはてなのサービスには普通にアクセスできるから不思議だ。 ならばなぜこ…

丹生山田の秋

ようやくこの辺りの里山も紅葉の盛り。今日は近所の郊外型うどん屋、八間蔵でお昼をとった後、ちょっと山の辺を散歩してみた。紅葉といってもクヌギやコナラの雑木の茶色がほとんどなのだが、陽が当たると暖かく輝いて、里山は一年で一番の華やぎに包まれる…

秋の色

こんなところにも

ウィーン世紀末展

天保山のサントリーミュージアムで開催されている標記の展覧会を見てきた。安治川河口にあるサントリーミュージアムに向う前に、その上流の北浜に碇を降ろし、以前から行ってみたかった東洋陶磁美術館を訪ねる。 中之島のほとんど最上流、大川沿いの静かな美…

親指ノート暗転

親指ノートの液晶が突然真っ黒になった。システムダウンかと思いきや、動作音はしている。よくよく見ると、画面にかすかにデスクトップの残像が見える。ついにきたか、バックライト切れ。1年半前に液晶が起動時に赤くなり始めてから、こうなるのは時間の問…

笑顔測定器

The Five Worst Inventions (Time.com)『米タイム誌は最新号で、今年最高の発明1〜50位と最低の発明五つを掲載した。最低の発明には「ガスマスクとしても使えるブラジャー」などと並び、オムロン(本社・京都)が開発した笑顔をチェックするシステム「ス…

氷雨

秋雨と呼ぶには少し遅いし、時雨と呼ぶにはしとしとと一日降り続く様子がそれらしくない冷たい晩秋の雨。標記の氷雨も少し違うように思うが、気象条件上の定義などはなく、雪の季節に近い頃の冷たい雨を指す言葉のようなので一応。 日が落ちていよいよ冷え込…

ウッドデッキ塗装

歴代塗料 小春日和と呼ぶには少し雲の多い日曜。午後は以前から気になっていたウッドデッキの塗り直しに手をつけた。 作ってから9年目のデッキはずいぶん古びてきた。一番ヤバそうなのは、束柱の土台に接する部分。コンクリの束石の穴に柱を差しているのだ…

朝焼け富士

時々三ツ峠ライブカメラをのぞいて、数々の絶景を楽しんできたけれど、目にした限りではこれがナンバーワン。11月8日6時半のモルゲンロート。残念ながらライブで見たわけではなく、過去ログから。→オリジナル画像

楽天カード詐欺

オレオレ詐欺の対象になるほど年をとっていないし、ワンクリック詐欺にひっかかるほど初心者ではないし、流行りの詐欺はうちには無縁、などと思っていたところが、今日、ちょっとヒャッとする詐欺電話に遭遇した。 昼過ぎだったか、楽天から名指しで電話だと…

大野山アルプスランド

週末はお手軽デイキャンプ。昔は山にも連れて行ったのに、すっかり都市化してしまった娘たちも珍しく一緒。北摂猪名川町の北端の低山のてっぺん近くに、いいキャンプ場があった。七輪に炭をいこす所から始まって、日が傾く頃に完成した昼食作りが楽しい。上…

歌う辻まこと

「山の本」に送っている写文が早くもパターン化し硬直化してきたので、何かしなやかにするヒントはないものかと、最近辻まことの文章を拾い読みしていたところに、たまたまネットでこんなページに出会った。世の中にはまだまだ知らずにいる面白いサイトがあ…

大山雪景

いや、驚いた。秋色の大山が一晩で真っ白だ。つい先日、渋滞に巻き込まれながらもブナ林の黄葉を楽しみつつ走った大山環状道路が、今日はなんと雪で通行止め。鏡ヶ成ライブカメラを見ると、まだ青い芝生に紅葉が映えていた高原がすっかり雪原になっている。…

大山秋景

週末は伯耆大山の紅葉を見に出かけた。といっても、登山ではなく嫁さんを伴った遠足。蒜山から入って、鏡ヶ成を経て、まずは奥大山スキー場のゲレンデを借りて、道の駅で買ってきた大山おこわと蒜山焼きそばの昼食。最近はいたるところでご当地食が出現して…

モンベル エクスペディションパック65

夏に買った大型ザックを今頃になって評価する。というのも、疾うにオークションで売り払ってしまったからで、買い手の手前、たとえ読まれないだろうとは分かっていても、売って即酷評というのは憚られ、一応ほとぼりが冷めるのを待っていた次第である。もう…

ブルー・マジェスティ

今年もよく咲いてる宿根サルビアのブルー・マジェスティ。植えて7〜8年になるのにまだ衰えを見せない。最初の数年はラベンダーセージやパイナップルセージといった他のサルビアが大株になり、叢生して栄華を誇っているのを余所に、花茎を数本立てただけの…

市美

タダ券を頂戴していたので最終日に大阪市立美術館の道教展に出かけた。馬の耳に念仏。どうも神秘系・秘儀系は苦手なので、さらっと一巡して終わる。大変力の入った催しだったことは分かった。熱心に見ている人が多いことにも感心。道教は日本ではごく傍流の…

秋光

午雲 いい秋晴れが続いている。哺下、庭に斜めの光が注ぐのを眺めていると、今年は柿の赤くなるのが早く、枝には取らずにおいた熟柿しか残っていないし、花壇はすでに衰残の有り様で、はや晩秋の気配が身に迫るようだ。好ましい思いと物寂しく恨めしいのと、…