弥山・八経ヶ岳

 梅雨入り直前の晴れの日曜は近畿最高峰へ。去年の同日と登るのも行き帰りも何もかも同じルートで。前回の鈴鹿といい、最近山の選択がルーティン化してきている。自分の登山も開拓期から安定期に移ったということか。というほど、たくさんのルートを歩いたわけではないが、未知のルートでしんどい目をしつつ、いいポイントとの遭遇を喜ぶよりも、勝手知ったるルートで落着いて気に入りの景色・自然を味わう方が最近はぴったりくる。
 そのルートは行者還トンネル西口から奥駈道に乗って弥山・八経往復というあまりにも一般的なもの。それに、明星ヶ岳まで足を伸ばして、高崎横手への古い道をたどり、途中から強引に弥山川に下降して、きれいな淵で弁当を広げつつ岩魚を眺めるという味付けを加えている。つまり弥山川の岩魚詣で山行。
 このルートには弥山川以外にもう一つ楽しみがあって、それは西口から稜線に登り上げた辺りに広がるシロヤシオの森。今年は当たり年らしく、去年にくらべて格段に花が多く、満開の木が次々に現われる。少しだけ遅いためか道に真っ白に散り敷いているのも却って嬉しい。
 一方岩魚は、弥山川の永久禁漁に守られて今年も健在。いつもの大淵でゆっくり昼飯を摂っていると、そこここでライズを繰り返す。腕にとまった蝿を叩いて、水に投げてやるとそれにもライズするから面白い。水辺で岩魚を眺めつつ、山の幸せな時間が過ぎた。
 下山後の天川温泉と下市の大川こんにゃくに立ち寄って、よく味の沁みたこんにゃくの串を食うのも去年と同じ。この山とこんにゃくは癖になる。また次の6月にも出かけるだろうな。
■トンネル西口から弥山・八経・弥山川GPSトレース
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▼満開のシロヤシオ
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シロヤシオのこぼれる道
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▼復活してきたオオヤマレンゲ
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▼奥駈道夏近し
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▼倒木の尾根と頂仙岳
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▼水辺のランチ
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▼すぐそばに岩魚が
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▼きれいなプールが連続する
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▼立枯れの向うに大峰北部の峰々
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