大寒波


 シーズン初っぱなの寒波がいきなり第一級の勢力というのは、一体どんな冬になる予兆なんだろうか。といっても、気象というのは一本調子の単純なものではないから、豪雪の当たり年(山好きにとっては)を期待するのはまだ気が早かろう。竜頭蛇尾、ぬか喜びに終わることもあるだろうし、あと2・3発寒波がやってこないと、この冬を采配する雪女郎の気性は推し量れない。
 それにしても衛星画像で見る日本海黄海を舐める雪雲のボリュームと勢いは厳冬そのもの。気の毒な元F1レーサーの2人の部下を拉っし去った今朝の富士の気温はマイナス26度だったというからすさまじい。そんな中、8合目まで登ったというのだから、彼はいつの間にか本格的な登山家になっていたようだが、今回は山の厳しさ以上に、山が弱い人間を精神的に打ちのめす凄惨な状況に直面することになったようだ。打撃は大きいだろうが、何とか再起してほしいものだ。