GPS対決 eTrex vs iPhone

 昨日の摩耶山iPhoneGPS機能を試してみた。あわせていつものガーミンも携行して両者のログを比較してみた。
 iPhoneでログを取るためにAppStoreでPath Tracker 230円也を購入。歩き始めにiPhone上でPath Trackerを起動して、ガーミンのeTrex VentureCXとともにリュックに放り込む。さて、下山後、iPhoneのログを見るには、Path TrackerのデータをPathTracks.comというサーバーに送信し、サーバーサイトにログインする。すると表示されるのが、こんなデータ。

 GoogleMap上にログが表示され、その下に経時的な標高グラフが描かれる。速度やペースのグラフに切り換えることもできる。もちろんログはパソコンにダウンロードすることもできる。そこで、eTrexのログとともにカシミール上に表示してみたのがこれ
 青がiPhone、赤がeTrex。これだけ見ると、iPhoneの圧勝だ。eTrexはログが途切れている部分があるし、道に関係なくショートカットしてしまっている部分も多く、そこらじゅうで破綻を見せている。対してiPhoneのログはほぼ登山道に忠実に見える。いやあ、こんなに差があるとはなあ。
 次にどれだけ正確にトレースしているのか、一部を大縮尺でGoogle Earth上に表示したのがこれ。掬星台周辺の部分だ。上がeTrexで下がiPhoneだが、ずいぶんトレースが違う。上のeTrexは森の部分など木に遮られてまともにログが取れてないようで、明らかにショートカットの直線になってしまっている。その点、下のiPhoneは木の下でもちゃんとログが取れているようだが、よくよく見ると、トレースはかなり不正確だ。同じ道を往復したのに、トレースがずいぶん隔たっていたり、公園の部分でも軌跡はかなり大雑把だ。対してeTrexは、木に遮られない露天の公園の部分ではかなり正確にトレースしている。公園に入るまではいい加減だが、入ってからはここの水道で顔を洗い、自動販売機でジュースを買って、この東屋の横のベンチで一息ついた、という足どりがほぼ正しく記録されている。
 結論。ガーミンのeTrex VentureCXは衛星捕捉力が弱く、谷間や樹林のなかではロストしがちだが、露天の部分ではかなり正確に記録している。対して、iPhoneはロストはほとんどないが、大縮尺で見た場合、位置の正確さに欠ける。ともに、帯に短し、襷に長し。eTrexの正確さにiPhoneの衛星捕捉力を加えることができればベストか。やはり最新の高感度HCXタイプのeTrexに買い換えるべきかな。実はこれが目下意中の山道具だったりする。
 ちなみにiPhoneは約4時間の行程の最後の数分を残してバッテリー切れになっていた。Path Trackerのアドバイスでネット接続やメール取得は切っていたのだが、画面輝度を落としていなかったのが災いしたか。それにしてもこのバッテリーの持ちでは、GPSロガーとしての実用性には欠けるようだ。
eTrex Vista HCX