遠くへ行きたい

 昨日から始まった千円乗り放題。せっかくなので一度めいっぱい利用してみたいものだが、さて行き先はと考えて、思い浮かんだのがこの写真デジカメWatchに掲載されたD3Xというニコンのフルサイズ一眼レフのレビュー記事の最後にポツリあった写真で、気持ちのいい山麓の風景が印象に残っていた。こんな景色を眺めながらゆっくりできたら清々するだろう。残念ながらどこの山だか一切書かれていないが、今ならどんなに遠くだって行けなくはない(という気分)。
 というわけで、この風景の在り処を知るべく写真を精査してみた。さすがに本体価格90万もするニコンの最高級一眼だけあって、山頂の標柱まで写っているが、それだけでなく手前の観光施設らしいものに看板が見えて「夢市場」とある。これが手がかりその一。さっそく「夢市場」を検索してみるが、こんなネーミングの施設は全国に山ほどあって埒があかない。
 ではと、手がかりその二は、当の山そのもの。この山のどこにと思われるだろうが、山好き、かつ火山マニアの自分にはこの山の姿は思い当たるものがある。まず、明らかにこの山は火山、それも活火山である。高さはさほどでもない。さらに中央のきれいに三角に尖った最高峰を挟んで、両側に側火山らしきものがある。特に手前の山には大きな火口がありそうだ。この特徴的なシルエットは日本に火山多しといえどもたぶんあの火山群の一峰だろうと、先の「夢市場」にプラスした検索ワードは「霧島」。結果はビンゴ! 宮崎県都城市の霧島高原の複合観光施設「夢見が丘」というのがトップに来た。なるほど、写真の中の小さくて読めなかった看板もそういわれれば「夢見が丘」だ。そして、見上げる峰は推測通り霧島火山群の南端の高千穂峰1573mだ。見よ、伊達に火山マニアはやってない。
 ついでにこの写真はどこから撮られたものか、カシミールを使って調べてみた。ビューソフトのカシバードで眺望画像を確認しつつ観光施設を見下ろせる地点を探り、特定したのがここ。

 「夢見が丘」に近い高千穂牧場内のたぶん「野外軽食コーナー」という施設辺りから。もし行くならここも寄ってみなくちゃね。ちなみにマップファンでルート検索してみると、自宅からここまで821km、所要時間10時間53分。高速料金は15,900円也。これが1,000円で行けるとは何という目くるめく節約。もちろんガソリン代は7〜8千円程度要るわけだけどね。折を見て出かけてみたいもんだが、問題は割引が休日限りなのでふだんの土日ではせっかく遠くに行っても一泊で帰ってこなくちゃならないこと。ゴールデンウィークは混雑が予想されるし、あとは9月10月の連休ぐらいしかない。これでは机上旅行で終る可能性も大きそう。