What a game!

 いや〜シビレた。ほんま、何ちゅう試合やねん。
 あれだけ攻めながら、残塁だらけで得点はボチボチ。こういう試合は往々にしていい結果にならないもの、という経験則というかイヤ〜な予感は当たって、土壇場で延長に。明らかに韓国の流れだったけど、イチローさんが救ってくれましたね。
 それにしてもあの場面、なぜ敬遠じゃなかったのだろうと頭をひねりつつ、思いつくのは第1回のWBCイチローが連発したビッグマウス。向こう30年は日本に手が出せないようにとか、野球人生で最大の屈辱だとか、韓国に対して発した言葉は今もあちらではよく記憶されていて、韓国野球の一番の敵役という位置づけが定着してしまっているようなのだ。そのイチローを敬遠することは闘わずして白旗を上げること、そういう意識があの場面で指揮官の頭を掠めなかったかどうか。
 つまり4年前の物言いが今回の勝利の伏線になったかもしれないわけで、自分の言葉が4年後まで試合を左右しようとはイチローも想像だにしなかっただろう。こういうところが、野球が心理のゲームと言われる所以だよね。いや〜面白い。といっても、もちろんどんな好打者でも平均3回に1回しか打てないわけで、当然の敬遠がなかったチャンスを当たり前のようにものにしてみせたイチローの凄さは言うまでもないんだけどね。
 ともあれ、韓国も強かったし素晴らしい試合だった。いいものを見せてもらいました。って、あんた、ナショナリスティックな気分がイヤだとかで見ないんじゃなかったのかね。