新型親指シフトキーボード


 数日前に富士通専門店アクセスさんから届いた新しい親指シフトキーボードKB232の情報が気になっている。親指ノートと同じく、親指キーと変換・無変換キーを共用にしたすっきりしたキー配置と、柔らかいキータッチを実現したというメカニズムは、親指シフトキーボードの完成形という気配が濃厚。今デスクトップで使っている'95年製のKB211はさすがにタッチがしぶくなって最近いよいよつらいので、渡りに舟と買い換えてもいいかと思う。
 ただネックはその値段。なんで、十分に高価な同じメカの108キーボードに、さらに1万円以上を乗っけるかなあ。親指シフトを本気で普及したいなら、もう少し値段を抑える度量があってもいいんじゃない? こんな値段のキーボードでは、気軽に親指シフトを始めてみようなんてできんだろう(コンパクトUSBという選択肢はなくはないが)。自らハードルを世界記録並みに高くしてどうするの。これでは信奉心の厚い数少ない親指シフターの足下を見て、取れるだけ取ってやろうと考えたとしか思えないではないか。
 メーカーからは大切にされず、世間からは絶滅寸前と笑われて、親指シフターはほんとにかわいそうな人種だ。それでもなお身に染みついた同時打鍵の快感から離れられないのが、惚れた者の弱み。