毛虫禍再び

 去年に続いて毛虫が多い。といってもただ一種、マイマイ蛾の幼虫である。薔薇・柿・ツツジを中心に、大事なゲラニウムもうっかりしているとやられている。朝夕、火挟みをもってうろうろして、二三十匹ひねりつぶしても、翌日には同じところに同じほど見つかるからキリがない。夕方、近所のおばあさんが箸をもって塀を眺めているので、何をしているかと思いきや、やはり毛虫を取っているのだという。どうやら庭から逸出したやつが塀にまでついているらしい。それで毛虫禍はうちだけでなく近在にあまねき現象であることが判明。特定の害虫の大発生は自然界ではままあることだが、毎年では話が違う。小さな庭のこの異変は、地球全体の異変ともつながっているように思えてならない。