ジャーマン・アイリス

 の季節到来。といっても、今年は強健なダスキー・チャレンジャーと、昔から庭にあった薄オレンジの古い株の2種類しか咲いていない。他に数種あって、去年はとりどりに咲いたのだが、日当たりか水はけか、その後の生育条件が悪くなったようで、どれも新しい根茎が小さくなってしまい、今年はちっぽけな葉を出すのが精一杯の有り様。環境を良くして根茎を太らせ、来年に捲土重来。
 それにつけても舌を巻くのがダスキー・チャレンジャーという品種の優秀さ。株は丈夫だし、花茎は太くて少々の雨風にも倒れる気づかいはなく、花は形・色ともゴージャスそのもの。ビロードのような光沢のある、濃紺とひと言で表現するのがためらわれるような複雑で深みのある色感を放射する花弁には、毎年ほれぼれと見入ってしまうのだ。これからジャーマン・アイリスを育てたいという向きには一押しの品種。

Iris germanica 'Dusky Challenger'