ビオコボ

 午後遅くからすっきり晴れた。ずいぶん肌寒いが、庭を眺めながらデッキで安ワインをがぶ飲みしているといい気分だ。一雨あって、よく潤った庭には花をつけている種類が一気に増えた。薔薇の足元ではゲラニウムのカンタブリギエンセがたくさん伸ばした花茎に花をつけ始めている。白いビオコボ、薄紫のカルミナ、カタンブリギエンセには他にも多くの園芸種があるようだが、うちにあるのは数種。コンパクトで可愛い花なのでこれから人気が出るのではないか。実際、今年は園芸店でよく苗を目にした。
 カンタブリギエンセは原種ではなく交配種。マクロリズムとダルマチカムという2原種を親に、1974年にケンブリッジ大学で初めて交配に成功したもの。片親のマクロリズムには独特の汗くさいような臭いがあり、カンタブリギエンセにもそれが少し残っている。いつも山で汗くさくなっている自分にふさわしかろうと、その一園芸種の名前を頂戴した次第。ちなみにBiokovoとはクロアチアにある1762mの山の名前。その麓で自然交配の白いカンタブリギエンセが発見されたので、この名がつけられたのだそうだ。

G. ×cantabrigiense 'Biokovo'

G. ×cantabrigiense 'Karmina'

G. macrorrhizum 'Bevans Variety'