アマゾン蔵

 アマゾンでCD探し。といっても、稀少盤でも何でもなく、名盤の呼び声高いアルバン・ベルク四重奏団ベートーヴェン。後期の傑作群のうち、12番と16番が抜けているので、確か一枚になったものがあったはずと探すが、なかなか見つからない。「アルバン・ベルク ベートーヴェン」で検索しても、輸入盤をねらって「ALBAN BERG BEETHOVEN」で探しても、高めの価格設定の中古盤しか出てこない。それならと、ふだんほとんど利用していないHMVで検索してみると、ちゃんとEMIの輸入盤が見つかったではないか。値段も安いのでこれでOKなのだが、どうもひっかかる。同じシリーズの14・15番はアマゾンにもあったから、これもあっていいはず。思案の末、14・15番のアマゾン上での表記「Beethoven: Quartets Opp131/132」の番号の所を「127/135」に変えて検索してみるとビンゴ! ようやく目当ての盤に行き当たった。それにしても、何で「ALBAN BERG BEETHOVEN」で引っかかってこないんだ。
 アマゾンには南米の大河よろしくまだ分らない部分がある。念入りにしぶとく探さないと、あたら高い物をつかまされてしまうことも少なくない。逆に先日のiPodの革ケースのように、販売元でも払底中の商品が、検索のエアポケット?にディスカウント価格でひょっこり売れ残っていたりもする。この最先端のデジタルストアには、意外にも古本屋や古道具屋での掘り出し物探しの醍醐味に近いものがある。一貫性を欠く検索システムも、実はそんな楽しみの演出をねらったものだったりして。