オーディオ・トランスミッター

 先週、比較的大きな再生装置を必要とするクラシックファンも、パソコンからステレオへ無線でデータが飛ばせたら、音楽再生メディアとしてのCDから離れるんじゃないかと書いたのだが、調べてみるとそういったトランスミッターはとっくに出ているのだ。
 考えてみたら、娘たちがiPodからカーステレオにFM電波を飛ばしている簡単な装置だって、立派な無線システムだ。あれを部屋のステレオのチューナーで利用することもできるし、他にもBluetoothで送受信するこんなものこんなものも出ている。というか2年ほど前に出て、今は廃盤になりかけていたりする。またアップルのAirMac Expressを使って、パソコン上のiTunes再生をステレオに無線LANで飛ばす手もあるが、これもあまり一般化しているとは言えない。
 どうもPC→ステレオ無線システムは、一般的に不発と言えるのかどうかは知らないが、少なくともクラシックファンをなびかせるだけの力は持っていないみたいだ。レビューなどを読んでみると、FMはもとより、Bluetoothも無線LANを使ったAirMacも、やはり音質が落ちるらしい。クラシックファンというのは一応音質にこだわって、大きなスピーカーで鳴らしたがる人たちだから、CD音質でパソコンから音楽が飛ばせるというようなことがなければ、簡単にはCD再生を手放さないのだろうな。どれだけiTunesでの音楽管理が便利だったとしても。