海自給油問題

 昼御飯を食べながらテレビを見ていると、国会中継で給油問題をやっている。民主党が攻めているが、もちろん「戦闘地域向けの給油」を政府が認めるはずがない。けど、誰が考えたって明らかだろう。「戦闘地域と非戦闘地域の区分けは非現実的」。つとに安倍前首相の私的懇談会でもこんな意見が大勢を占めたというではないか。どさくさのペルシャ湾で、「この燃料はイラク用には使わないでね」なんて言ったって、そんなこと通用するものか。というか、もともと非イラク用限定給油なんてことが現実的ではないと分かっててやってるのだろう。原則を守る気があるなら、君子危うきに近寄らず。最初からきな臭い地域での作業は断るべきだし、それができる名分が日本にはあるはずだ。またしても原則のなし崩し。軍国暴走の果てに戦勝国から架せられた憲法9条をはじめとする安全装置、その是非はともかくとして、その原則を堅持する、あるいは明確に変更する、そうした態度を取らずしてなし崩し的にねじ曲げていくヌエ的な国というのは、果たして外国から見て信頼に値する国、尊敬できる国と言えるのだろうか。