葛城山

 土曜日は奈良に出かける。といってもお寺参りではなく、また嫁さんを連れてドライブ登山。広大な山上台地まで自動車道が通じる大台ヶ原をめざして奈良盆地を南下するが、前途の紀伊山地の上には分厚い雲がかぶさっている。急遽山を変えて手近な大和葛城山に登ることにする。奈良盆地から見ると、西に金剛山と並んで屏風のようにそびえる山で、当然自動車道はないがロープウェイが山上に通じている。
 駐車料金¥1000、ロープウェイ代往復一人¥1200でもって労せずして山上へ。10分ほど遊歩道を歩いたらもう山頂。959mの三角点の広場でシートを敷いてコンビニのお握りとカップ味噌汁の昼食。眼下には大阪平野の眺めが広がり、気分がすこぶる良い。ただ左手に見える隣の金剛山には雲がかかり、雨の白いベールが山肌を移動している。と見るうちに、こちらにも飛沫がかかり慌てて傘を広げる。見上げる空は青いので、周囲の人たちも逃げ出す気配はない。お握りを食しつつ何度か通り雨をやり過ごしてから撤収。いい風の入る国民宿舎の食堂でお茶を飲んでからロープウェイに戻る。
 お約束の温泉はかもきみの湯。紀ノ川沿いに下って、泉南へ山を越える。折しも岸和田はだんじり祭りの宵宮で、たまたま走った旧道は、提灯をいっぱいに灯し鉦を鳴らしつつ道を渡るだんじりと、その後をぞろぞろ追ける群衆に何度も遮られる。思いがけない簡便な祭り見物。
大和葛城山頂小景
薄の原から大和三山を見下ろす