棒蘭

 屋久島生まれのボウランの花。風蘭のすぐ横で咲いてたので、こちらも一応。ほんとに棒のような愛想のない葉とごくごく地味な花。風蘭のついでに鼻を近づけると、かすかに悪臭に近い匂いがする。片や繊細高雅、片や朴訥蕪雑、といえば、あまりに人間本位の評価か。南日本に広く分布する着生蘭で、地域によっては絶滅危惧種になっている。けど、屋久島などではそこいら中にあって、電信柱にもくっついているとか。これもずっと以前にそんなのをお爺さんが引っ剥がしてきたもの。少し防寒さえしてやれば、ヘゴ棒に根を回して元気に生育している。