七夕
今日はいちおう七夕。もちろん星は例年の如く見えない。旧暦のゆかしい祭りをそのまま新暦のカレンダーに移した弊害を、一番感じる日じゃなかろうか。近所の幼稚園の門に飾られた笹飾りも、今では早い梅雨明けとまばゆい夏を待つ、子どもたちの新しい風習に感じられてしまう。
といっても、ウィキペディアによると旧暦の七夕の晴れる確率は約47%とかで、夕立ちの盛んに起こる時期でもあり、必ずしも満天の星空に恵まれるとは限らないようだ。けど、梅雨前線がわだかまる今頃と違い、雷雲一過、涼しい風が吹くなか、燦爛たる銀河を望む楽しみがあるのが、本来の七夕の時節だろう。
季節は知らないが、黄葉夕陽村舎詩後編巻ノ七に見つけた、茶山の雨後銀河の詩。
○雨後
頭上星河 爛々として開く
餘飛知んぬ 那辺より来るを
鄰園高柳 天半に聳ゆ
側に残雲屯して未だ回らざる有り