京鹿子or越路下野草

 10年以上前にキョウガノコということで購入して、以来椿の蔭で毎年あでやかに咲いてくれる花。さすがに日本産の宿根草だけあって、古株になっても衰える様子は見えない。そばに植えたホスタのジューンの明るい葉の上にピンクの小さな花がこぼれて面白い。
 ところでキョウガノコを少し調べてみると、古くから茶花に利用されてきた園芸種で、コシジシモツケソウの変種、またはコシジシモツケソウとシモツケソウの交雑種と考えられているらしい。キョウガノコとして売られているものの多くが、実はコシジシモツケソウだったという報告があり、葉柄の基部の托葉の有る無しが二種の違いだという。うちのものも托葉があるから、どうやらキョウガノコではなく、コシジシモツケだったようだ。まあ、どっちにしてもピンクの煙るような花の姿にさして違いはなさそうだが。シモツケソウといえば、去年の盛夏に伊吹山で見たみごとな群落を思い出す。