タブオイルランプ

 最近驚いた商品がこれ。小さな小さなオイルランプ。何に使うのかというと、テントの夜の明かりに重宝するろうそくランタンというものがあって、タブキャンドルという小さなろうそくを燃やすのだが、これはそのろうそくの代わりにランタンにすっぽり収まるオイルランプというわけだ。いや〜、こんなものがあって、密かに人気を呼んでいるとはなあ。個人工房が注文を受けて手作業で作ってくれるらしい。それだけに値段はごらんの通り。最近はタブキャンドルも100均で簡単に入手できるし、点灯時間もさして変わらず、機能だけを考えたらまったく必要のないものなのだが、それでもこのランプがえらく魅力的に見えるのはなぜだろう。実は自分ももう長くろうそくランタンを愛用していて、山の夜の底で一人、小さな、けど温かい灯を見ながら過ごす時間は特別なものなのだが、そこにこの精巧な手工品が加われば、時間がさらに豊かなものになるような気がするから不思議だ。物にあふれ、楽しみに事欠かない時代だからこそ、人は特別な物が演出する特別な時間というイメージを、ますます求めるようだ。