湿雪

 降っては融けるぼたん雪が、それでも一晩中降り続いたせいで、この辺りは今年2度目の積雪の朝を迎えた。ところが早朝用事があって三宮を往復すると、白いのは有馬街道の途中までで、神戸市街は雪のかけらもない。さすがにここは神戸のチベット地帯。もっとも午前中で雪が止むと、靴底にやたらにくっつく湿った積雪も、たちまち道や庭から姿を消してしまった。節分の関西の雪は、早くも儚い春の雪の風情。