夕立・ネムの豆

 昨夕から今朝にかけて、この夏初めてといっていい夕立がやって来て、今日は過ごしやすい曇り日。またすぐに暑さが戻ってくるだろうが、こんな風に秋を感じさせる日が時折やってきて、それが次第に頻繁になり、季節は移っていくのだろう。夜の庭にはもう秋の虫の声がしている。
 陽差しと輻射熱を恐れてずっと下ろしていたブラインドを久しぶりに巻くと、窓の外のネムノキの枝には種がたくさんできている。7月の初めにあんなに優美に咲いていた花が、2月足らずで立派な豆の莢に変身しているのには驚かされる。それにしてもマメ科の植物というのは、小はカラスノエンドウから大はモダマまで、一年草の雑草から藤のような蔓性木本、ネムノキのような高木まで、植物体の形はあんなに違っても、種となるとみんなそっくりな莢の豆をつけるのはなんとも不思議だ。