花盗人


 ほころび始めた紫木蓮の蕾が、朝見ると無残な姿に。花びらが半分ちぎれたり、ほとんど蕊だけを残して無くなっているのもある。芋虫か何かの仕業かと枝を探してみるが、まだ葉も出ていないこの時期、新芽を荒らす幼虫が活躍するには早過ぎる。よくよく眺めて確たる証拠を発見。残った花弁に鋭い三角の跡が残っているのだ。くちばしの跡。犯人は大方、悪食のヒヨドリ辺りだろう。しかし、いつも寝癖頭のあのけたたましい連中は、木蓮の花まで食べるのか。まだ、これから咲こうという蕾もあるので、枝にキラキラテープでも流しておくかな。