雷鳴

 荒れる日本海の対岸では、荒ぶる指導者の国が、今日階段を一歩踏み出した。それがどこへ向かう階段かを決めるのは、たぶんあの国自身ではなく、あの国が敵対視する国々なのだろう。だから希望はまだ失われていない。
 危ういパワーゲームにのめり込む指導者は、自国の民の悲惨をまったく視野に入れていない。世界が民の視点、生活と経済の視点からあの国に働きかけることで、独裁を換骨奪胎することはできないだろうか。
 東アジアを民なきパワーゲームの時代に戻してはいけない。少なくとも僕らは、政治家にパワーゲームの全権委任をするわけにはいかない。