玉堂の絵には人をうっとりさせる部分がほとんどない。たとえば、峰は靉靆たる霞の上にわずかに姿を見せ、麓の村落や林も眠るように霞のなかに見え隠れする。そんな我々の記憶に染みついている心落ち着く山水が描かれることはほとんどない。ただし、わずかな…
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