氷ノ山

 すでに一週間前のことになりますが、今年2度目の横行渓谷からの氷ノ山へ。たぶん今年初めての快晴の空の下、前回と同じ大屋川源流コースで山頂をめざしました。ところが山頂に着く頃には北から暗雲が押し寄せ、一気に陰鬱な空模様に変わってしまいました。せっかく雪に恵まれた今シーズンなのに、春山らしい和やかな日和にはなかなか出会えません。

 けれど、ブナに覆われた大屋川源流の素晴らしさはどうでしょう。登るにつれて三ノ丸東尾根にかけての原生林の眺めが広がり、振り返ってカメラを構える時間が多くなります。稜線からの小尾根が連なる源流部がすべてブナの楽園です。こんな所にテントを張って、あちこち滑ったり転んだりして遊び歩いたらさぞ楽しいことでしょう。

 気温が上がって雪が腐り、下りはブルドーザーのように雪を掻き分けながらの滑りになりました。林道の雪も前回にくらべて下部では汚れ、途切れがちになり、前回よりずっとくたびれて車に戻りました。早く除雪が入って、長い林道をパスできればいいのですが、今年の雪の量ではそれも望み薄かもしれません。