カメラ座布団


 山に一眼レフカメラを伴う時は、いつも裸で肩に掛けて歩いている。ストラップをザックの胸ベルトの下に通しておけば落ちる心配はないから、切り立った岩を攀じったりする時以外は、ずっとこの状態で歩いている。いいシーンがあればカメラを手に取ってすぐに写せるので、これが一番便利な携帯法だ。
 ただ、休憩を取るときはそのまま地面に置くしかないのがちょっとつらい。手頃な枝があれば掛けておけばいいのだが、たいていは苔や岩や落葉、そして冬は雪の上が置き場所になる。精密機械にはちょっと申し訳ない扱いだ。
 常々そう感じていたところに、過日デジカメWatchで面白いものが紹介されていた。ハクバ「カメラ ざ・ぶとん」。見た目も機能もそのまんま、カメラのおざぶである。冗談のような商品だが、山ではけっこう使えそうだとピンときた。取り出しやすいザックの脇ポケットなどに突っこんでおいて、カメラを降ろす前に座を整えてやれば、機械にも優しいし、ほんわかした情景が自他ともになごむだろう。
 嫁さんに頼めばすぐに作ってくれそうだが、詰め物や布に一工夫あるようなので、楽天のポイントで入手。まだ試してはいないが、山で実地使用したら使い勝手を報告、するほどのことでもないな。