薔薇受難


 気がつけばこんなことに。よく若葉を展開して5月が楽しみだったイングリッシュローズのミストレス・クイックリーが根元からポッキリ。繁り始めた枝葉に雨露が溜まって重くなったのが原因のようだ。折れた根元を観察すると、腐ってスカスカになった部分が多い。どうやらテッポウムシなどの害虫に食い荒らされていたようだ。
 実は根からポッキリ行った薔薇は2本目。黒点病にめっぽう強く一時はよく咲き誇ったザ・メイフラワーが、やはりテッポウムシの害でダメになってしまったのだ。薔薇に付き物の殺菌剤・殺虫剤を使わないハードな環境でも、よく茂りよく咲く数少ない種類として見出したのが、このイングリッシュローズ2種だったのだが、秘かに卵を産みつけられて幼虫が株を食い荒らすカミキリムシは、他の薔薇と同じく防ぐすべがなかったようだ。
 そういえば同じく黒点病には強いオールドローズのロサ・ガリカ・オフィキナリスも根頭がん腫病で衰えてしまったし、この庭では薔薇は受難の連続。結局、園芸薔薇にメンテナンスフリーの種は存在しないということか。ミストレス・クイックリーはまだ茎が残っているけれど、今年株元から新枝が噴いてこなければ回復は無理かもしれない。花壇や鉢に薔薇を植えることはこれが最後になりそうだ。