デジイチの耐低温性能

 先日の明神平には古い方のデジタル一眼のNIKON D40を持っていったのだが、途中から電池残量無しとなって撮れなくなってしまった。もちろん低温の影響なので、食事の間、カメラを懐に突っこんで温めていたらめでたく回復。その後は、ジャケットにかくまいながら撮影していたのだが、風のない森の中で油断して無防備にしていたらまた使えなくなって、結局そのまま下山となった。寒暖計は持っていなかったのだが、だいたいマイナス7〜8度といった気温だったろうか。
 去年、同じような寒さのなか、同じカメラで雪中にテントを張ったときは、電池残量減の表示は出るものの、二日とも問題なく動作したので、今回も心配してなかったのだが、何が違ったのだろう。帰って確かめてみると、平温でも電池残量減の表示が出ているから、どうやら満充電にして行かなかったのがよくなかったようだ。
 調べてみると、リチウムイオン電池は低温では電圧低下が大きくなる、とある。電圧がある程度まで下がると、電池残量はあっても機械は作動しなくなるから、低温下では満充電でも撮れる枚数が少なくなる。ましてや減った電池ではすぐにリミットの電圧に達してしまっても不思議ではないわけだ。
 つまりデジカメの低温性能は一に電池の温度にかかっているわけで、何もカメラ全体を懐に入れなくても、電池だけをポケットに入れたり握りしめたりして温めれば回復するということのようだ。もちろんボディが冷えていればすぐに電池も冷えるから、動作状態を長持ちさせるためにはカメラ全体を温める方が得策なのだろうが、急いで回復させたい場合は電池を取り出して温めれば何枚かは撮影可能になるに違いない。充電した電池をもう一つ持っていけば安心だろうが、ともかく雪山にカメラを持ち込むなら必ず電池を満たしていくこと。これさえ守れば近畿の雪山程度なら低温に泣かされることはなさそうだ。