H1N1到来
歳末に大学生の娘が風邪の症状を呈し始めた。喉と節々の痛み、頭痛と微熱。熱が低いので鼻風邪だろうと市販薬を飲ませていたら、2日目から熱が38度台に跳ね上がった。病院はもう正月休みで、母親が近くの総合病院の救急外来に連れて行く。年末の掃除をしながら帰りを待っていると、あっさり新型と診断されたという報告。ややこしい時期にやってくれたなあ。周囲には新型にかかったという友だちが多くて、治ったばかりのと同席したりしたというから、まったく以って不用心だ。
処方は1日2錠ずつ数日分のタミフル、そして1週間の幽閉。今、最も人口に膾炙したこの薬の効果か、飲み始めて2日目から熱が下がった。症状も回復したようで、今日は部屋を出てうろうろし始めたので、心配されるよりも嫌がられている。年寄りはワクチンを済ませているし、新型とはいっても深刻度は従来のインフルと変わりはないようだが、この春の上陸騒動で強烈に印象づけられた疫病のイメージがまだ微かに残っていて、忌避感情が働くのが面白い。
ところでタミフルといえば、一時は子どもの異常行動などの副作用報道が喧しかったものだが、最近はまったく聞かなくなった。副作用が事実なら、これだけ大量に使用されているのだから、もっと多くの実例が上ってもよさそうなものだが、そうではなかったということだろうか。娘にその辺の感触を尋ねてみると、夜中に突然目が覚めて、気分がそわそわして仕方がないことがあったという。薬のせいか病気の余波かは分らないが、小さな子どもなら異常行動に走ってもおかしくはないケースかもしれない。