山家落葉


 冷たい雨の一日が過ぎて、今日は山側の屋根も露地も落ち葉だらけ。陽に照り映えていたコナラの黄葉が半分方散って、見上げる裏山はずいぶん寂しくなってしまった。その形見がこの地面を覆い隠さんばかりの枯れ葉。
 ほんの二日前、枝にあったときはあんなに明るく輝いていたのに、散った葉はすっかり枯れ葉色で、黄葉とは単に葉が枯れる現象ではなく、葉が豊かに色づく、木にとってはやはり何かの理由がある生理現象やに想像される。枝を離れたとき、はじめて葉は枯れ始めるのだ。
 明日はまた雨の予報。いよいよ葉は散り重なり、山は寒々しくなりそう。