クリスマスローズ

Helleborus niger
 クリスマスローズ、と呼ぶにはもはや季節を逸しているが、ようやく咲いたヘレボラス・ニゲル。暖かい地方にくらべてひと月は遅いようだ。これは鉢植えだが、庭植えにしたハイブリッド種などはまだ蕾も上がっていない。とはいえ、葉は青々として冬枯れの庭に貴重な潤いを提供してくれていて、この季節、その存在感はピカイチだ。
 季節季節に花の盛りに遭遇すると、それまで大した手入れもせず放置していたのに、俄かにその種への関心が復活するのが、自分のような一貫性のないガーデナーの習い。あわてて手引き書を読み直したり、ウェブカタログを鵜の目鷹の目で見たり、俄か愛培家に変身して、ちょろちょろと苗に手を出したりする。
 そんな次第で、この冬は幾つかのハイブリッド種をホームセンターから招来してしまったのに加えて、ニゲルの八重咲き種“ダブルファンタジー”に執心して、折に触れてホームセンターをのぞいても一向に見つからず、あってもバカ高いのに業を煮やして、送料が高くつくのを甘受してミヨシさんに注文してしまった。
 前者は庭植え、後者は鉢植えで楽しむつもりだが、暖かくなって他の花が咲きだすと、忘れてしまうのも毎年のこと。まあ丈夫な花なので、放っておいてもちゃんと育ってくれるのが救いだろう。難しい種類だと、季節が過ぎて関心が離れるとともにいつの間にか消えてしまうということも多かったのだ。管理人が移り気なこの庭では丈夫な種類しか生き残れないし、もうそんな種類しか導入されることもなさそう。