日生・牡蠣三昧

 いつの間にか「安心実現のための経済対策」とやらで、土日祝の昼間の高速代が半額になっている。ただしETC通行で100キロ以内だが、山陽道なら備前まで足を伸ばすことができる。備前といえば、よく遊びに行く閑谷学校が近いが、海に向かえば日生(ひなせ)漁港があり人気の魚市場がある。寒くなって牡蠣のシーズンただなか。店頭には豪快に殻付き牡蠣が並んでいるだろう。頃やよしと備前へ走る。
 日生港の外れにある「五味の市」という魚市場は、やはりほとんど牡蠣で埋まっている。町内の「かきおこ」、すなわち牡蠣入りお好み焼き店はどこも長蛇の列だ。かきおこは諦めて、市場で売ってる牡蠣のたっぷり乗ったお弁当で、まずは牡蠣三昧昼の部。もちろんトロ箱いっぱいの牡蠣をゲット。続いてホームセンターに立ち寄って、季節のクリスマスローズなども検分しつつ、焼き牡蠣用の木炭を仕入れ、意気揚々と帰宅した。
 さてさて、軒下に放置していたキャンプ用コンロを引っ張りだして、どっさり炭をいこす。着火材の油臭い煙が消え、赤々と火が起こったら、やおら牡蠣を網に並べる。少し口が開いたら食べごろだが、いきなり爆発的に汁を四散させるやつもいるから、焼き牡蠣はなかなかワイルドだ。市場で手に入れた牡蠣用ナイフでこじて、レモン汁を垂らして、あぁうんと頬張る。口いっぱいに広がる冬の海の香り。たちまちテーブルが牡蠣殻で埋まった。口福口福。
小は千円から大は5千円まで
港を眺めつつ牡蠣弁当を頂く
食った食った