丹波立杭


 予報より天気がよかったので、里山の紅葉を楽しみがてら、丹波立杭に出かけてみた。丹生山を越えて吉川から加東、立杭と走る道は、ちょうど雑木の黄葉の盛り。東条の道の駅に寄って野菜を買ったり、寂しい秋津台の別荘地の上の秋津富士に登って東条湖を眺めたり、寄り道をしながら立杭に着いたら昼もだいぶ遅かった。
 南北に長い谷の紅葉した西斜面にたくさんの窯元が連なっている。そして東斜面に陶の郷という工芸公園がある。ここには博物館やレストランのほか、各窯元の陶器を販売している即売場もあって、観光客は各窯元を回るよりここを訪れるのが便利。
 久しぶりに即売場をのぞいたら、以前はフロアに単純に商品が陳列されていたのが、窯元横丁と銘打って窯元ごとに小店舗風のブースが作られている。客は町を歩きながら買物をする気分で、迷路のような館内をブースをのぞいて歩く。うまく考えたなあ。格段に焼き物が魅力的に見えるではないか。その気はなかったのだが、ついつい徳利などを買ってしまう。

 徳利を買ったら次は中身と、その後は氷上の大きなスーパーに走って、但馬の酒、竹泉を仕入れる。ここには品揃えの充実した酒屋がある。濁り酒やら漕口直詰めやら面白い酒があって、ここでも予算オーバー。もちろん帰ってから丹波徳利で美味しく頂いたことは言うまでもない。掌になじむ徳利とフレッシュな酒で、早めの私的日本酒シーズンの幕開けとなった。