無線WAN

 この春発売のノートパソコンで一つのエポックになっているのが、無線WAN機能らしい。背景にあるのが、NTTドコモFOMA HIGH-SPEEDに代表される携帯電話通信網の高速版が登場して、利用できるエリアが広がってきたこと。これまでノートパソコンで使える無線アクセスはLAN経由だけだったのだが、これからは携帯電話並みとはいかなくても、PHS並みの広いエリアからWANにアクセスして、最大3.6Mbpsという十分に実用的な速度でウェブが利用できるわけだ。ただしネックは使用料の高額さ。今の料金ではどう考えてもビジネスでの利用以上には広がりそうにない。
 PDAからデスクトップ機まで、大小問わずコンピュータからのネットアクセスは、いずれ無線が主流になるのではないだろうか。おなじみの無線LANWiMAXに代表される無線MAN、そしてこの無線WANという、到達距離の違う3つの無線規格が、どのようにこれからのネット生活にフィットしていくのか、何が主流となり傍流となるのか、そのせめぎ合いはちょっとした見ものだ。個人的にはWiMAXか、今より何倍も高速な無線WANがほぼ全国をカバーして、今のネット利用料並みの料金だけで、パソコン・PDA・ウェブベースのスカイプフォンのような携帯から自由にネットアクセスや通信ができるようなすっきりした未来を希望したいのだが、さて10年後、いや5年後にはどんなことになっているんだろうか。