山田の赤犬

 先日、愛犬の尻尾の付け根の毛が、500円玉二つ分くらいの面積でべろんと剥けてしまっているのに気づいた。ミニダックスのふさふさの毛がそこだけ赤剥けで痛そうだ。庭で怪我でもしたのかと獣医に連れて行くと、怪我ではなく皮膚炎が進んで、痒いのを噛んだりしているうちに皮膚が弱って剥けてしまったのだという。そういえば以前からよくお尻を痒そうに噛んでいたっけ。
 検索してみると、犬の皮膚炎は最近増えているようだ。原因も色々あって、アトピーや食物アレルギーの場合もあるという。ハウスダストが原因というケースもあるというから、人間並みだ。添加物や農薬に否応なく汚染された食べ物を食べて、日本の風土に合わない密閉性の高い部屋で過ごしているうちに、アレルギーを起こしやすくなっているのは、人も犬も同じのよう。しかし、花粉症の犬なんて、安い冗談みたいだ。
 それにしても、犬なんて寒かろうが雨が降ろうが、外で飼うもので、人と同じ部屋でゴロゴロしてるなんてとんでもない。そんな、以前は自分も持っていた“人犬感覚”が、ここ数年ですっかりなし崩しになってしまったのは恐るべきものだ。これ、ひとえに婦女子のたくらみ。