竹泉 純米生

竹泉 純米山田錦 無濾過生原酒
 冬ごもりの友はやはり日本酒。秋が深まり、夜の静かさが身に沁むと、刺激的な蒸留酒や華やかな果実酒よりも、柔らかに味覚に添う米の酒を飲みたくなる。この冬の最初のお気に入りの一本になったのが、先日氷上のスーパーの酒屋で見つけた但馬の酒、竹泉の純米生。兵庫産山田錦100%なのに4合1280円という値段に、思わず手に取ってしまう。帰ってさっそくキャップを捻ると、まさに生酒らしいフレッシュな味わい。ワインのヌーボーは名ばかり高くても、美味いと言える代物ではないが、日本酒のヌーボーは文句なく美味い。どこかに青い稲の匂いを感じさせる新酒の芳香が口腔に満ちて、運ぶ盃が止まらない。私的日本酒シーズンの幕開けにふさわしい一本。