丹生の秋

 今日は終日の小春日和。農協横の精米機に米を摺りに行ったら、丹生山系の紅葉がきれいなので、カメラを取りに戻って少しうろうろして写真を撮る。
 丹生山系というのは、阪神間の北に東西に連なる六甲山地と並行して、その北側に並ぶ標高500m代の山々。典型的な里山なのだが、その西端の丹生山にはかつて明要寺という山岳寺院が栄え、特に福原京の時代には清盛もたびたび参り、多くの僧兵が拠って威勢を誇ったらしい。秀吉の三木城攻めの時には巻き込まれて焼かれ、今は山頂に明要寺の鎮守社だった丹生神社だけが残っている。一帯を散策すると明要寺の跡らしい削平された地形が見られて、麓の宝物殿に残る清盛が寄進したという伽藍図とともに、往時を偲ぶよすがとなっている。
 ところで丹生山系は登山的にも面白い山で、峰を結んで自然味豊かな縦走路が通じている。実は自分が登山を始めた山がここなのだが、考えたらもう長く歩いてない。一度縦走路を呑吐ダムから大池辺りまで完歩してみたいと思っているが、いつになることだろう。
六條八幡の森と帝釈山
原野の成道寺と稚児ヶ墓山・花折山