富士山遠近

まずは富士山に登った。といっても車で。富士山中腹に至る自動車道は、南側の富士山スカイライン、東側のふじあざみ道路、北側の富士スバルラインと3本あるが須走からのふじあざみ道路を選択。自衛隊演習地を抜ける松並木の直線コースからジグザグの登山コ…

3州周遊

娘に留守番をたのんで、嫁さんと甲上信の3州を巡ってきた。3泊4日、走行距離1630キロの久々の本格旅行。不順な天気が続く今年の晩夏・初秋のなかで、奇跡的に続いた4日間の晴天にみごとにはまった旅程は、幸運を超えてありがたさ限りなし。かけ足ながら…

播但ドライブ

休日なのか平日なのか微妙なメーデー。よめさんを誘って恒例の中国山地ドライブに出かける。今回は氷ノ山の帰りに目星をつけておいた但馬への道。播磨一宮から県道6号を北上するコース。 出発が遅くなったので、まずはお弁当を買って、一宮から揖保川沿いに…

薬師寺

日本の仏教彫刻の白眉、薬師三尊の光背が取り外されているというニュースが年末にあったので、めったにない機会と初詣がてら西ノ京に出かける。第二阪奈道路ができるまでは、奈良中心部へは生駒山を越えて行ったものだが、今や阪神高速から阪奈トンネルを抜…

丹波の秋

幾日か続いた小春日和も日曜で終わりそうなので、丹波の秋を訪ねてドライブ。最終目的地は茅葺き集落で有名な美山に設定して、篠山から山村を縫う道をのんびり走る。といっても、カーナビは地図音痴が頼る機械と偏見を持っているので、ルートは事前にマップ…

妻木晩田遺跡

大山登山の帰りに淀江町の日帰り温泉に寄ったら、すぐ近くに名前だけは聞いていた妻木晩田(むきばんだ)遺跡があったので立ち寄ってみた。 資料館をのぞいて驚いた。日本海を望む標高100mほどのU字型の細長い丘陵の上全体が弥生時代の後半約300年間の遺跡…

山田寺

山田寺仏頭(レプリカ) 日曜は奈良盆地へ。飛鳥資料館で以前から気になっていた山田寺の特別展が開かれているというので、それと山田寺跡に加えて、山田寺出自の仏を訪ねる旅をプランニング、というほど大層なものではないが、失われた大寺をめぐる半日の古都…

中国山地ひと巡り

秋が深まると中国山地を当てもなくドライブしたくなる。中国山地といっても、中国道の北側の深い山々ではなく、南側に広がるよく浸食された準平原的な地域。点在する山里にはよく道が通じ、穏やかな山水の風景を楽しみつつ、のんびり車を走らせるのも楽しい…

伊那谷

先日の登山で訪れた伊那谷は、わが憧れの土地のひとつだ。こんなにスケールの大きな地形は日本でも少ないだろう。西側には一気に3000m近くまでせり上がる中央アルプスが連なり、東には伊那山地を前景に、一直線に伸びる中央構造線の谷をはさんで、南アルプ…

葛城山

土曜日は奈良に出かける。といってもお寺参りではなく、また嫁さんを連れてドライブ登山。広大な山上台地まで自動車道が通じる大台ヶ原をめざして奈良盆地を南下するが、前途の紀伊山地の上には分厚い雲がかぶさっている。急遽山を変えて手近な大和葛城山に…

花の伊吹山

中部の天候は弱含みで登山はおあずけだが、たまには足弱の嫁さんを山上に引っ張り上げようと、思いついて伊吹山に登る。といっても、9割方は車のお世話になり、残りの標高差100mほどを遊歩道で山頂へ。駐車場は車の熱気で下界とさほど変わらない暑さだが、…

地方本

旅の楽しみは色々あれど、本好きにとっては、地元で書かれ出版された、その地方ならではの本に出会うことも、その一つだと思う。先日の小さな温泉旅行では、『僕らはまちなみたんてい団』という児童書みたいなタイトルの地元本を見つけた。宿のロビーに置い…

城崎

週末は娘に留守番を頼んで嫁婆と城崎温泉に遊んだ。台風が山陰沖を通過した後のフェーン現象とかで、山陰但馬はむっとする暑さ。夕方、下駄をつっかけて土産物屋をのぞきながら温泉街をそぞろ歩き。いつも車と人で賑わうメインストリートから少し脇道に入る…

象潟

合歓と芭蕉の句から連想がつながった象潟は、10数年前に訪れて以来、心に残っている土地だ。かつては浅い内海に小島がたくさん浮かぶ松島と並ぶ名所だったのだが、1804年の大地震で土地が2mも隆起して、今では一面の田圃のなかに小山が散在する風景に変わ…

スズノコ狩り

家族と犬を連れて氷ノ山へネマガリダケのタケノコ、通称スズノコを採りに出かける。出発が遅くなったので、山道をぶっ飛ばしていくと犬が車酔いしてしまい、車中は大童。2カ月前に山スキーで歩いた横行林道は、まぶしい新緑にあふれて同じ道とは思えない。…

明治村

土曜日は以前から行きたかった愛知県犬山市の明治村へロングドライブ。といっても母親の里がこちらなので、40年(^^;ほど前に一度来たことがある。入鹿池が大きかったのと、チンチン電車が走っていたのぐらいしか記憶がないが。子どもの無料デーだったらしく…

横行谷二景

前2回の氷ノ山登山は、旧大屋町の横行谷を遡って、氷ノ山の山懐に分け入ったのだが、この横行谷自体が渓谷美と雄大な谷通しの風景を誇る、なかなかに魅力あるアプローチなのだ。しかも地形・景物だけでなく、人の営みの風景も行き帰りの車を停めて、カメラ…

石徹白

雪囲いされた石徹白の民家 日曜の登山の出発点となった石徹白(いとしろ)は、長良川沿いの岐阜県白鳥町から桧峠を越えたところにある山村だ。もとは福井県に属していたのが、1958年に越県合併で白鳥町に編入されたということだが、地理的には隔絶された離れ里…

大野盆地

冬の大野盆地 町外れにある、隣接するゴミ焼却場の熱を利用したらしい立ち寄り湯の駐車場で、登山の前夜車中泊したのと、下山後同じ温泉で汗を流しただけの越前大野だが、ゆっくり歩けば魅力ある町並みに出会えそうな雰囲気のある街だ。それに、この街は立地…

湯村温泉

正月旅行の定番は蟹と温泉。兵庫県はそのどちらにも恵まれた正月旅行のメッカなのである。城崎には何度か行ったことがあるが、湯村に宿をとるのは初めて。地形的な制約のせいか、温泉街の規模や風情は城崎にはるかに及ばないものの、湯村には「荒湯」という…

閑谷学校

午後から、岡山のお気に入りスポット、閑谷学校を訪ねる。山陽道の備前インターから北へ少し走り、穏やかな中国山地の山ふところに入り込むと、特徴のある蒲鉾形の石垣に守られた、赤瓦の建物群が現われる。大きな講堂をはじめ、孔子廟・神社・正門などの建…

岡山後楽園

玉堂展の帰りに寄った後楽園で見つけた不思議な建物。床が二分され、真ん中を水が流れている。流れにはきれいな石が数個置かれている。一見、最近はやりの足湯っぽい。調べてみると「流店」というのだそう。藩主の庭廻りや賓客の接待などで休憩所として使わ…

鳥取砂丘

山がお預けなので、海を見に出かけた。海もけっこう荒れていて、波が霧になって砂丘の上を渡っていた。その風に乗ってパラグライダーが次々に浮かび上がっては旋回を繰り返す。うまくすれば一日中でも浮いていられそうな海風だった。