2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

敗夏落莫

今日もまた各地で豪雨。去年に続く猛暑のパターンで来た夏が、盆過ぎに一気に崩れて、不順な天候が続く。どっちみちすぐにまたうだる日々が、そう思い続けているうちに、気がつけば8月が終ろうとしている。あのふてぶてしい夏はどこへ行ってしまったのだろ…

仙人草

Clematis terniflora ジャングルと化した庭でセンニンソウが咲いている。まだ丈低いハナミズキにまつわって、けぶるように咲く純白の花叢がさわやかだ。といっても、これもまぎれもない雑草。昔、クレマチスに凝っていた頃、草姿だけ見てもしや自生のカザグ…

深田久弥・硫黄岳

『四十年前、私が初めて登った時は、八ヶ岳はまだ静かな山であった。赤岳鉱泉と本沢温泉をのければ、山には小屋など一つもなかった。五月中旬であったが登山者には一人も出会わなかった。もちろん山麓のバスもなかった。 建って二、三年目の赤岳鉱泉に泊まり…

茱萸酒

八ヶ岳の登山口、桜平への林道にグミがたくさん実っていたので、少々頂戴して帰ってグミ酒にしてみた。夏グミだろうか、小粒だがけっこう甘い実(もちろん渋みもある)約300gに対し、ホワイトリカー900ml、氷砂糖100g、これを100均の小さめの広口瓶に詰め…

稲子岳二重山稜

先日の八ヶ岳登山。タイミングよく晴れ渡った東天狗岳からの眺めで、目を引いたものの一つがこの不思議な地形。中山に続く山上台地の東端が一段下に落ちてテーブル状の台地になっている。地形図で見るとこんな感じ。 調べてみるとこれは二重山稜地形の一種の…

八ヶ岳

木曜・金曜はK氏とテントをかついで八ヶ岳へ。たぶんこの夏唯一の幕営山行。 でこぼこの林道を桜平まで車で入ると、後はわずか1時間歩いただけで山懐のオーレン小屋に至るというお得なルートを選択。この小屋には個室や風呂まであり、トイレは清潔、道中も…

鏑木清方・夏

『夏になるとどういふものか遠い過去になつた昔の東京生活が、現にかうして生きてゐる世界よりもずつと近く思はれ、覗き眼鏡の寫眞のやうに見えてくる。 年寄は昨今のことよりも、自分の若い時分見たりきいたりしたことのはうが、よく憶えてゐるものだからか…

束の間の秋

盆の終わりとともに突然過ごしやすい日が訪れた。今日ばかりは短パンの足がスースーして頼りない。天気図を見ると、南海の空気に代わって大陸の高気圧が列島の上に張り出している。一つではまだ頼りない秋の気団が、二つ三つ固まって日本海に押し出して、た…

新型親指シフトキーボード

数日前に富士通専門店アクセスさんから届いた新しい親指シフトキーボードKB232の情報が気になっている。親指ノートと同じく、親指キーと変換・無変換キーを共用にしたすっきりしたキー配置と、柔らかいキータッチを実現したというメカニズムは、親指シフトキ…

三千盛れいじょう

到来物を飲んだら意外に美味かった美濃の酒、三千盛の夏期限定純米大吟醸。夏はまったりと味覚に寄り添ってくる日本酒はあまり飲む気がしないのだが、これは例外的に夏向きの日本酒。ほんのりとした甘みと香りに、舌をかすかに刺す炭酸の刺激が加わり、ラム…

曝書

北島金メダルの興奮冷めやらぬなか、茣蓙をデッキに敷いて和本の虫干し。去夏、菓子箱に仕舞っていた本がみごとに虫食いになっていたのにショックを受けてから、和本はずっとその辺りに放り出した状態にしていたのだが、今年は新たな被害はない。中途半端な…

HDR合成

最近デジタル写真の世界でHDR合成というのが流行りらしい。すなわちハイ・ダイナミックレンジ合成。ダイナミックレンジというのは、暗い部分から明るい部分まで、カメラが写し取れる幅のこと。カメラは、とくにデジタルカメラは人間の目に比べてダイナミック…

富岡鐵齋旧居

引き続きストリートビュー遊び。 以前から見に行ってみたかった鐵齋翁の居宅跡を、ずぼらにもマウス操作だけで訪ねてみた。といっても旧居は公開されているわけではないので、実地でもこのビューと同じく道からのぞくしかないのである。 大きな地図で見る 場…

ネット町歩き

GoogleがGoogleマップ上で「ストリートビュー」というのを始めたというのでさっそく遊んでみた。道を360度撮影できるカメラを積んだ車でひたすら走って、その画像を地図に重ねて提供しているという、聞くからにご苦労様なサービス。しかしGoogleの蓄えてるデ…

御嶽余録

▲先達の朗々とした「六根清浄」に、女性がきれいな声で合わせてた ▲登山道はなぜか石室山荘の中を通過。バテてたので畳にひっくり返りたかった ▲雷鳥のヒナ。2羽いる ▲たくさん見かけたカラマツ草。ミヤマカラマツかと思いきや、ここを見たらモミジカラマツ…

御嶽山

土曜日はこの夏最初の夏山登山。去年初めて登って面白かった木曽御嶽に、今度は長野県側から登った。前夜、標高1820mの中の湯駐車場まで入って車中泊。この黒沢口コースは最も古くから開かれた登拝道だけに、今は車道になっている部分にもたくさん石碑や石…

翠雨軒詩話

ようやく手に入れた地元旧山田村が生んだ幕末明治の漢詩人山田翠雨の版本。本命はもちろん漢詩集の「丹生樵歌」なのだが、これはたまに出てもなぜかバカ高い値がついていて、手が出ない。代わりにというわけではないが、翠雨のもう一つの出版物である「翠雨…