2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

光の春

気温はまだ低いが、今日の午前のように、風がなく遮る雪雲もなく陽光が注ぐと、にわかに春の気配が漂うように感じるのは、冬至の頃にくらべて太陽の位置が少し高くなったからだろうか。これを「光の春」と呼んだのはロシア人だそうだが、この先も長く雪と氷…

猪汁

丹波篠山で買ってきた猪肉のこま切れの冷凍があったので、豚汁の要領で猪汁を作ってみた。豚以上に脂がよく出て、コクのある汁になる。一切臭みが感じられないのは、さすがに山肉の王様? 普通の味噌に赤味噌を混ぜて、猪の野趣に対抗する。最後に刻み葱をど…

スーパーズーム

NIKON D40用レンズ3本目。タムロンのAF18-250mm F/3.5-6.3 Di II LD Aspherical [IF] Macro Model A18N II。名前も長いけどズーム倍率もスゴイ。35mm判換算で28〜388mm相当の画角をもつ世界最大の13.9倍のズーム倍率を誇るズームレンズ。タムロン社が5000円…

氷ノ山 県境尾根

日曜は今年2度目の戸倉峠からの県境尾根。たぶんこの冬最大の寒波で、中国脊梁山地の山には雪がたっぷり。深い新雪のラッセルで難儀することは目に見えているが、それもまた一興と早朝神戸から走る。 さすがに波賀あたりから雪が現われ、戸倉トンネルに近づ…

最新物撮り事情

さる芸大で仕事の空き時間に卒業作品の撮影を見学。学生さんたちは立派な卒業作品集を作ってもらえるらしい。それはともかく、ずいぶん様変わりした物撮りの様子が面白かった。撮影物と照明のセッティングをしたら、後はカメラマンはマウスを握ってパソコン…

シベリア寒気団

今日のひまわり画像は典型的な冬型。大陸からの寒気の吹き出しがまるで雪雲のカーテンだ。兵庫の分水嶺に穿たれた戸倉トンネルのこちら側の道路カメラも、すっかり荒れ模様の天気を写し出している。その余波はこの辺りにも及び、時折窓の外が雪景色に変わる…

大窪詩佛

○江天暮雪 雲脚 流れるが如く 風 威有り 雪花撩亂 空に漫りに飛ぶ 洲邉漁艇 重なって纜を添ひ 江上人家 半ば扉を掩ふ 歳月堂堂 水と同じく逝き 老慵 事事 心と違う 暮天 何ぞ用いん驢に跨がりて出づるを ただ待つ 前邨 酒を買ひて歸るを 詩聖堂詩集三編から…

大寒

雪の大寒。みごとに二十四節気が教える一番寒さが厳しい時に積もった。旧暦の月日を維持したまま、時季外れに行われている数々の伝統行事と違い、二十四節気は太陽の運行に基づいて決められているので、季節と各節気がちゃんと符合している。雪は夜の間に上…

丹波の猪買い

雪の降り続く一日。ぼたん鍋をするなら、この日しかないと、昼から猪肉を買いに篠山に走る。裁判所の隣の特産館の駐車場に駐めて、雪の二階町を歩いて買い物。おおみやと鳥幸、2軒の猪店があるが、今日は鳥幸で上から2番目の上肉を買う。それでも100g千円…

寒肥ほか

少し陽差しが回復したので、庭の冬の作業に勤しむ。温暖化でいつまでも葉が落ちず、遅れていた宿根草ボーダーの刈り取りと、その枝をそのまま株の上に積み重ねてお手軽マルチング。続いてバラの剪定と施肥、鉢バラの植え替え。最後に花木に寒肥をやってお仕…

1・17

空はおおむね薄日のこぼれるはなだ色だが、日本海からやってきた雪雲が脊梁山地を越えてときおりこの辺りまで達し、さっと「雪しぐれ」を降らせる寒い一日。中国山地の雪の具合を判断する目安にしている2つの道路カメラにも、雪国の風景が写し出されている…

琵琶湖異変

先日NHKローカルで再放送していた「守れびわ湖の呼吸云々」という番組によると、温暖化があの湖にも深刻な影響を与え始めているらしい。冬の水温の低下が弱まり、雪解け水の流れ込みも減って、冷たい水が沈み込むことから起こる湖水全体の対流が衰えてい…

梅乃宿 紅梅生

唐招提寺の駐車場の売店で買った大和新庄の銘酒、梅乃宿。紅梅というネーミングの純米酒は百貨店などでもよく見るが、その生バージョンは珍しいので思わず手に取る。といっても、最近流行りの青臭いほどにフレッシュな味わいではなく、そういわれればかすか…

蛇谷ヶ峰

日曜は久々にK氏のリクエストを受けて、比良山系北端の蛇谷ヶ峰へ朽木スキー場からの登山を計画。朝7時に名神のPAで合流する約束だったが、目が覚めたら9時半。あちゃー、完全に寝過ごしたあ。携帯で連絡が取れないので、とりあえず現地へ走る。朝は弱…

米予備選

今日配信されたJMMの冷泉彰彦さんのメールマガジンによると、ヒラリー・クリントンのニューハンプシャーでの逆転勝利の勝因は、直前に彼女が見せた「涙」だったそうだ。といっても早合点しがちなのだが、男性の同情票が流れたのではなく、女性の票が雪崩…

広告禍

今日の朝日新聞朝刊に乗った池澤夏樹の一文「コピーの文体を追い出せ」には、大いに同感。池澤は「ここ何十年かの間に日本語の性格(「言葉と人の関係」)が変わった」と指摘し、その原因を広告的な文章の氾濫に見る。広告の文章というのは、厳密な分析を抜…

雪中群鹿図

先日の氷ノ山で面白かったのは、林道といい山といい、そこいら中に鹿の足跡というか、深い新雪をズボズボ歩いたラッセルの跡が残っていたこと。兎の足跡も多かったが、鹿の気配が圧倒的で、林道全面にまるで鹿の集会でもあったように、無数の足跡が広がり、…

大野 晋

『娯楽は必要である。しかし軽佻と快笑とはちがう。だいたいラジオ、テレビ以前は娯楽は正月・藪入りなど限られた日に特別な場所で楽しむもので、連日連夜、浮薄な笑いにひたされることは、かつてなかった。これでよいのか。』「日本語の源流を求めて」 言わ…

氷ノ山

日曜はスキーを履いて氷ノ山の県境尾根へ。戸倉トンネル手前から新雪の積もった旧道をポクポク歩いて戸倉峠を越える。ログを取りたくてその先の林道から早めに尾根に取りつくと、稜線上はやはりまだチシマザサが埋まり切っていない。鹿のラッセル跡を追いな…

薬師寺

日本の仏教彫刻の白眉、薬師三尊の光背が取り外されているというニュースが年末にあったので、めったにない機会と初詣がてら西ノ京に出かける。第二阪奈道路ができるまでは、奈良中心部へは生駒山を越えて行ったものだが、今や阪神高速から阪奈トンネルを抜…

神戸発

留学生活に戻る娘を神戸空港に見送る。ホストファミリーと友だちへのお土産に、お好み・たこ焼き・もんじゃ、粉もんの材料をどっさりトランクに詰め込んで飛んで行った。空港には高校時代の友だち数人が、本人には内緒でサプライズの見送りに。いい友だちを…

菊池五山

○春初絶句 淡日輕煙 春已に饒し 門を出でてまた溪橋を渡るに懶し 新年第一詩 なお未だし 恐らくは梅花に寂寥を笑はれん 強力な寒気におおわれた今年の正月。新暦の1月はまだ冬の6合目辺り? 散漫に和本を繰って捜し当てた江戸の初春の詩にしか、まだ春の色…

槍平雪崩

年が変わる頃に発生した雪崩で4人の命が失われたという。現場が槍平と聞いて耳を疑った。雪崩とは無縁な安全圏というイメージがあったからだ。新穂高温泉から右俣谷をさかのぼり、白出沢・チビ谷・滝谷と穂高側から落ちる枝谷を渡って、左手に深かった流れ…